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ラケット買い替えの考え方|今のラケットから「同じ打感」を探す手順

公開 2026-09-06読了目安 8分

バドミントンラケットの買い替えで多いのは「今のラケットが折れた、あるいは古くなったので、同じような打感のものが欲しい」という状況です。ところが同じモデルはすでに廃番、後継モデルは仕様が変わっている、他社に乗り換えたいが何を基準に選べばよいか分からない、ということが起こります。

この記事では、今使っているラケットを出発点にして次の1本を絞り込む手順を説明します。当サイトのラケットを探す(22ブランド350本の公称スペックと近いモデル検索)と比較表を使う前提で書いていますが、考え方自体はカタログを手に選ぶときにも使えます。

1. 今のラケットを3つの数字で言葉にする

ラケットの「打感」を決める要素は多いですが、カタログで確認できて、かつメーカーをまたいで比べられるのは次の3項目です。

項目 何を表すか 表記の例
重さ フレーム+シャフトの重量区分。数字が大きいほど軽い 3U(85〜89g)、4U(80〜84g)、5U(75〜79g)
バランス グリップ端から重心までの距離。長いほどヘッドが重く感じる ヘッドライト/イーブン/ヘッドヘビー、または 285mm・295mm などの実数
シャフトの硬さ シャフトのしなりにくさ。硬いほど反発が速く、柔らかいほどしなりで飛ばす 柔・中・硬、FLEX/MEDIUM/STIFF、数値表記など

まず、今のラケットの品番をラケットのシャフトかフレーム内側で確認し、当サイトのラケットを探すでブランドとモデルを選んでください。ページの上部に、この3項目を当サイト共通の区分に丸めた値が出ます。表記の読み方は別記事「U・G・バランス・シャフト硬さの読み方」にまとめています。

品番が分からない場合は、ブランドとおおよその発売年、モデル名の一部で検定合格品DBを検索すると、協会に届け出られた正式な品番が分かります。

2. 「何を変えたいか」で動かす項目を決める

同じ打感を探す買い替えでも、実際には「ここだけ変えたい」という希望が混ざっていることが多いです。よくある不満と、それに対応する項目の動かし方を整理します。

肩や肘が疲れる、振り遅れる:重さを1段階軽く(3U→4U)するか、バランスをヘッドライト側へ寄せるか、シャフトを1段階柔らかくする。3つ同時に変えると別物になるので、まず1つだけ動かします。振り遅れの主因は多くの場合バランスで、同じ重量でもヘッドライトにすると体感はかなり軽くなります。

スマッシュの威力が欲しい:バランスをヘッドヘビー側へ、シャフトを硬めへ。ただし硬いシャフトはスイングスピードがないとしならず、かえって飛ばなくなります。重量を上げる(4U→3U)のは最後の手段です。

ダブルスの前衛で速いラリーに対応したい:ヘッドライトかイーブンで、重さは同じか1段階軽く。硬さは今と同じにしておくと、ドライブの感触が変わりにくいです。

とにかく今と同じ感触でいい:3項目とも同じ区分のモデルを候補にし、次の節の「後継か、他社か」で絞ります。

動かすのは原則1項目だけ、というのが失敗を減らすコツです。2項目以上変えたいときは、試打で確かめられる状況に限るほうが安全です。

3. 後継モデルか、他社の近いモデルか

候補の出し方は2通りあります。

同じシリーズの後継モデル:メーカーは主力シリーズを数年おきに更新し、多くの場合、重さ・バランス・硬さの設計思想は引き継がれます。同じ品番の後ろに数字やアルファベットが足されているモデル、モデル名が同じで品番だけ変わっているモデルがそれです。当サイトのブランド別一覧(例:YONEXのラケット)で、今のモデルの前後に並ぶ品番を確認してください。ただし世代交代で素材やシャフト径が変わり、「数字は同じなのに打感が違う」ことは珍しくありません。後継でも3項目の区分が同じかは確認したほうがよいです。

他社を含めた近いモデル:当サイトの近いラケットは、重さ35%・バランス40%・シャフトの硬さ25%の重みで公称値の差を距離にし、全メーカーから近い順に並べます。ブランドは計算に入れていません。「近さ100」は3項目の区分が完全に一致していることを意味しますが、それでも打感は同じではありません。同じ「硬さ:中」でも各社の基準が違い、同じ「ヘッドヘビー」でも重心位置には10mm以上の幅があります。近いモデルは「試打候補を作るための道具」と考えてください。

候補が3〜4本に絞れたら、比較表に入れて、素材・シャフト径・最大張力・定価を横に並べます。

4. ラケット以外で調整できる範囲を知っておく

買い替え候補の打感が今と少し違っても、次の3点でかなり寄せられます。逆に、今のラケットに満足している理由がこれらにある場合は、ラケット本体を変えても再現できません。

  • ストリングの張力(テンション):張力を上げると打球感は硬く、下げると柔らかく感じます。ラケットの「最大張力」(メーカーの保証上限)は当サイト収録モデルで22〜38ポンドまで幅があり、上限を超えて張ると保証対象外になるのが一般的です。今のラケットを何ポンドで張っているかは、買い替え時に必ず控えておいてください。
  • ストリングの太さ・種類:細いストリングは反発と音が良く、太いストリングは耐久性が高い傾向です。ラケットを変えても同じストリング・同じ張力にしておくと、ラケット本体の違いだけを感じ取れます。
  • グリップの太さと重さ:オーバーグリップを巻くとグリップ側が重くなり、バランスは数mmヘッドライト側へ動きます。グリップサイズ(G5・G6 など)はメーカーで基準が異なるので、太さは実物で確認します。

5. 公式戦で使うなら検定合格を確認する

日本バドミントン協会の主催・公認大会では、大会要項で検定合格品の使用が求められることがあります。当サイトの各ラケットページには、協会が公表する検定合格品一覧(2021年〜2026年の19資料)に品番が掲載されているかを、資料名と日付つきで表示しています。仕組みは「日本バドミントン協会の用具検定とは」を参照してください。

海外モデルや旧モデルには協会資料に載っていないものがあります。載っていないことが即「使えない」を意味するわけではありませんが、公式戦で使う予定があるなら、掲載のあるモデルを選ぶか、大会要項と販売元に確認しておくのが確実です。

6. 価格の見方

当サイトに載せている価格はメーカーの定価(税込)です。実売価格は販路や時期で大きく変わり、旧モデルは定価の半額前後になることもあります。同じ打感の候補が複数あるなら、モデルチェンジ直後の旧モデルは狙い目です。ただし、廃番モデルは張り替え時に純正グロメットの入手が難しくなることがある点は考慮してください。

まとめ:買い替えの手順

  1. 今のラケットの品番を確認し、重さ・バランス・硬さの3項目を把握する
  2. 変えたいことがあれば、動かす項目を1つに決める
  3. 後継モデルと、他社の近いモデルを候補に出す
  4. 3〜4本を比較表に並べ、素材・最大張力・価格を見る
  5. 可能なら試打。ストリングと張力は今と同じにして比べる
  6. 公式戦で使うなら検定合格の掲載を確認する

当サイトの運営会社は APACS・MAXX の日本正規代理店ですが、近いモデルの計算と一覧の並び順にブランドは影響していません。該当ブランドの行には「※運営会社」を表示しています。

この記事について 当サイトの収録データ(協会資料19点、ラケット350本の公称スペック)に基づいて書いています。運営会社はAPACS・MAXXの日本正規代理店ですが、記事内で特定ブランドを推奨することはありません。誤りはお問い合わせからお知らせください。